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審査結果について

最終審査結果について

ファイナルプレゼンテーションに勝ち残った上位10名を紹介します。

グランプリ

甦るいのちの線路(みち)
計画敷地:広島県 呉市

■コンセプト
様々な問題を抱える階段住宅。しかしそこには、多くの魅力がある。歴史的に築かれた階段住宅を、交通インフラを挿入しながら、空き家に新たないのちを宿すことで、失いつつあるこのまちの魅力を取り戻す。現代的な手法を歴史的な空間に挿入し、まちなみや景観を守りながら、空間を再編する。
川口 祥茄(広島工業大学大学院 2年)



準グランプリ

団地化された伝統の逸話
~受け継がれる加賀友禅の風景~

計画敷地:石川県 加賀

■コンセプト
以前まで、伝統と生活は共に近い距離にあった。建物はその場しのぎの工場建築。そこに伝統が押し込まれ、周囲とかけ離れた状況。ここに公共性を含ませ、周囲の人が入れる場として定義し直す。そうすることで、友禅を生産する場とその周囲における生活の場との間に新たな関係が生まれるのではないか。
鎌田 真輔(金沢工業大学大学院 1年)



三等

奏でる風景
- 不知火町の田園における人の居場所の新たな提案 -

計画敷地:熊本県 不知火町

■コンセプト
見える景色や聞こえる音に目を向ける。時間により表情を変える景色や、トラクターの音、住人のあいさつ、その場所こそが人の居場所を作り出しているように思える。今まで行われてきた住人の昔ながらの知恵や、ルールを活かし、これからもずっと不知火に根付いていく新たな人の居場所を提案します。
山口 史(九州産業大学 4年)



四等

Image of Reminiscence
- 山ノ内浄水場跡地計画 -

計画敷地:京都市 山ノ内浄水場跡地

■コンセプト
山ノ内浄水場跡地に、この場所の歴史、京都の水系の記憶を継承する施設を計画する。この時代に残された空間に、少しの手を加えることで、今まで見えなかった新しい空間を顕現させ、水の祝祭と共に新旧の融合を果たした新たな建築保存の形を提示する。
河本 淳史(神戸大学大学院 1年)



五等

時の渡し舟
計画敷地:岐阜県 岐阜市

■コンセプト
岐阜市に流れる長良川の両岸に古くから栄えた漁村と港町の2つの街がある。2つの街は舟と水辺の文化で栄えてきたが、近年はモータリゼーションにより衰退している。そこで、長良の文化や伝統性をテクトニック的方法論により新たな伝統建築に落とし込み、文化を未来へとつないでいく。
椙山 雄大(立命館大学大学院 1年)



六等

道 屋根の連なりが築く常滑の町
計画敷地:愛知県 常滑

■コンセプト
愛知県常滑は、900年以上の歴史を持つ窯業の町だが、近年その産業は伸び悩んでいる。しかし、生産物を変えながら生き延びてきた常滑らしい窯業は、常滑の町の生活の基盤となっている。この計画では、産業の存在によって築かれた町の構造を基礎として、常滑の生活を継続させていくことを目的とした。
河合 杏奈(東京工業大学 4年)



七等 + 総合資格賞

積石の風景
- 村山修験道のみちしるべ -

計画敷地:富士山

■コンセプト
日本の霊峰富士山。かつて村山修験道として栄えた古道は使われることがめったになくなり、五合目からの登山が主流となったことで麓、五合目、山頂の関係が失われてしまっている。その富士山の麓、五合目、山頂に積石を共通のデザインコードとした建築を設計し、公共交通機関を用いた新たな三地点の関係を再編する。
加藤 将人(名古屋大学 4年)



八等

道以前の“みち”と方位の中の学び舎
計画敷地:北海道 釧路市

■コンセプト
小さな空間の集合と連鎖、そこに介入する現象によって初めて空間としてみえてくるもの。
庄野 航平(早稲田大学大学院 1年)



九等

輪の継承
- 神崎ホフマン式輪窯と砂州空間の再編 -

計画敷地:京都府 舞鶴

■コンセプト
京都府舞鶴、多数の赤煉瓦の建造物が残っている街であるが、それらの煉瓦を製造していた煉瓦窯が近年まで半壊した状態で放置されていた。煉瓦窯の形だけを保存するのではなく、煉瓦窯と共に活動があった地域周辺と絡めて、当時のあり方、使われ方なども後の世代に伝えていく施設を提案する。
今井 裕也(近畿大学大学院 2年)



十等

犬山祭 ‒ 繋
計画敷地:愛知県 犬山市

■コンセプト
犬山祭は地域の文化やコミュニティを支えてきた要である。若者の減少により伝統文化の担い手不足が懸念されている。転換期を迎えた防災建築街区は半世紀に渡って犬山に親しまれてきた。この場所も歴史的な街並みとともに保存活用していくべきである。地域の伝統文化を支え、人々を繋げる場としていく。
岩田 理一郎(日本大学大学院 2年)

予備審査結果について

予備審査通過作品はこちら(全50作品)

”歴史的空間の再編”というテーマに対して、場所や物事の歴史だけでなく、建築様式の歴史も含めた解釈がどのようになされ、バランスを取っているのか。そのような視点から、本戦に残すべき作品を選出した結果、これら50作品がふさわしいと決定いたしました。